日々是好日


伊勢神宮 紹介

2014年03月18日 担当:suidousetubiadmin

【年に千数百回のお祭りが行われます】
神宮では、毎年恒例のものから、臨時のお祭り、20年ごとに行われる式年遷宮など、多種多彩なお祭りが行われ、その数なんと年間千数百回。そのうち、日別朝夕大御饌祭という神様にお食事をお供えするお祭りが毎日朝夕2回行われています。
恒例としては、10月の神嘗祭と6月と12月の月次祭は三節祭と呼ばれる重要なお祭り。三節祭では「由貴大御饌」という30品目の特別なお食事を夜と暁に、神様にお供えします。特に神嘗祭は年中で最大のお祭りで、大御神に新穀をお供えし、感謝を捧げます。
 
【祀られている神様は天照大御神と豊受大御神】
皇大神宮・内宮に祀られているのは、天照大御神。あらゆる生命を育む太陽神で、女神様。皇室の御祖神であり、日本国民の総氏神です。
約2000年前の垂仁天皇の御代に、皇女・倭姫命に案内され、五十鈴川上に鎮座されました。
一方、豊受大神宮・外宮に祀られているのは豊受大御神。産業や衣食住を守護する神様です。天照大御神に食事をお供えする神様(御饌都神)として、今から1500年ほど前の雄略天皇22年、伊勢の地に招かれ、山田が原に鎮座されました。
 
【正式名称は「神宮」。伊勢神宮は、125社の総称です】
全国には8万数千の神社がありますが、そのほとんどを統括する神社本庁が本宗と仰ぐのが伊勢の神宮です。伊勢神宮と呼ばれることが多いのですが、正式名称は「神宮」。神宮は1つのお宮を指すのではなく、125社の総称。
14の別宮と109の神社から成り立つ、神社の集合体です。神宮の宮域は約5,500へクタールで、伊勢市の約5分の1を占めます。
その中心となるのが皇大神宮=内宮と、豊受大神宮=外宮。
地元の人は親しみを込めて内宮さん、外宮さんと呼びます。
 
【天照大御神の元伊勢伝説】
天照大御神が伊勢に鎮座するまで、案内役の倭姫命とともに各地を巡らされたとされ、今も元伊勢と呼ばれる地が各所に残る。
大和を出て最初に祀られていた大和の笠縫邑(現在の奈良の檜原神社または多神社)、約2千百年前の鏡を御神宝とする丹波の籠神社、古代の磐座から清水が湧く京都の皇大神社、倭姫命が置き忘れた杖を御神体とする御杖神社、尾張の中島宮神社などがある。
内宮別宮の瀧原宮や伊雑宮もそのひとつで、ともに天照大御神の御魂をお祀りしている。
 
【須佐之男命守護のしるしの注連縄】
伊勢志摩地方では「蘇民将来子孫家門」あるいは「笑門」と書かれた木札が付いた注連縄を1年中飾る風趣がある。
その昔、伊勢国を訪れた須佐之男命に、貧しく慈悲深い蘇民将来が一夜の宿を貸した。須佐之男命は旅立つ時、今後は門符を門口にかけておけば、子孫代々疫病から免れると言い残したという伝説による。
ちなみに「笑門」とは、後に「蘇民将来子孫家門」を縮めた「将門」のこと。
平将門との混同を避けるため「笑門」になったとされる。
 
【鰒と塩と伝統の酒づくり】
鰒の調理も神事の一つである。鳥羽市国崎で海女が採った鰒を使うのは、倭姫命が定めたと言われ、昔は神宮の神職が嶋の海で魚介類を採取する神事が行われていた。
現在は内宮の正宮石段の下の御贄調舎で、鰒の調理が行われる。そして古代から現在まで、二見の御塩浜では御塩づくりが行われている。
また、神宮内にはお酒の神様を祀る御酒殿があり、かつてはここで醸造を行っていた。戦後に再び神宮で酒の醸造の古儀が復活し、白酒、黒酒、醴酒が手づくりされる。